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アヤナザのポルトガル通信

 

第49回:これぞ本当の城壁の町モンサラーシュ!

2022.07.23

本日の記事は大好きな町モンサラーシュ!!!
 MONSARAZ
アレンテージョに存在する城壁の町です。

ポルトガルの最も美しい町リストに入っていて、この町は本当におとぎばなしのような世界。
これは町から見下ろしたアレンテージョの風景です。美しすぎる!!!

どこまでも広がるアレンテージョの大地に少しだけ小高くなった丘があり、その上にモンサラーシュは存在しています。
そびえ立つと言ったらちょっと大袈裟ですが、他が平らのため、そびえ立っているように見えるのがモンサラーシュ。
夜などにドライブをしていると、光が丘の上の方に見えるので、とっても目立ちます。

実はポルトガルでは「城壁の町」は決して珍しいものではありません。
珍しいことではないポルトガルにいるからこそ感覚が麻痺していますが、城壁の村はいつも私にとっては感動スポットです!
城壁の村を21世紀まで残すなんて・・・

そんな素敵な村を見る度に、どうやってここまで保存してこれたのだろうといつも感激してしまいます。



村の全体像を写し出すことはできませんでしたが、雰囲気としてはこんな感じ。
村は小高い場所にあり、本当に一周城壁に囲まれております。

城壁の村として有名なのはリスボンから近いオビドスだと思いますが、
オビドスはいつ行っても観光客で溢れかえっていて、ゆっくりと村の風情に浸ることができない・・・。
しかし、モンサラーシュは人が本当にいません!笑
そのため、ここでは町の歴史や建築にゆっく〜りと浸ることができるのです!

流れる時間もとても穏やかで、大地に全ての雑音が吸いこまれるそんな感じさえもする場所です。



こちらは村に入るメインの門。
この村には4つのゲートというか門がありそこから村に入ることができます。
これは一番大きな門で 
Porta da Vila (訳 村の扉)という名前が着いています。
他の門は
Porta d'Évora, d'Alcoba と the Holeという門があるようです。

その昔、学生時代に、私たちの学校では門をくぐる時に、停止礼をしなければなりませんでした。
6年間毎日していたので、門を通る時にはお辞儀をする癖がついていたのですが、
ここは久しぶりにまさにそんな停止礼をしてしまいたくなるような神聖な雰囲気が感じられる場所。
なんてことないのですが、門をくぐった途端にそこは違う世界だというのが肌で感じられるような空気が流れていました。
こんな遠くからきたに日本人が気安く入っていいのだろうか・・?という感じ。笑



一度中に入ると、そこは白亜の世界!
ここもスペインからとても近いため、
素敵な町はスペインからポルトガルを守るために、軍の施設として使われた重要な拠点だったようです。



ところで、この村、モンサラーシュは一昔前に有名になった消臭力のミゲル君のCMに使われていた場所。

こんな素敵な町で
「しょうしゅうリィーきぃ〜〜」
と叫ばせていたとは・・・
なんとも言えない気分です。


村の様子をテクテクと歩いて見ていても本当に美しく、この先もこの村はこのままでいて欲しいなぁなんて思いました。



モンサラーシュはイスラム勢力からムーア人の手に渡り、ユダヤ人の支配下におかれ、その後エンリケ王子によってポルトガルのものになりました。色々な人々の支配によって成り立ってきたこの村・・・歴史を感じますね。

村にはなんと小さな闘牛場も発見!さすがスペイン近くですね!
闘牛場なお城の跡に建てられていて、中を歩くこともできます。
ただの飾りか昔に少しだけ使われたりしたのかな?と思い聞いてみると、イースターやお祭りの時などにはいまだにここで闘牛祭りが行われるそうです。
近すぎて怖い!!!



このお城の跡は歩くことができます。
1830年以降は軍事施設として使用されていたて、その後は闘牛場になりました。




ポルトガルの中でもスペインに近いところは本当に歴史的な建物が残っているから面白い!それを見るたびにポルトガルはスペインから国を守るために必死だったんだなというのがよく伝わります。本当に人間の進化の歴史って戦争や戦いの歴史なんだなぁなんて思ったり。

向こうに見えるのは、ヨーロッパで最大の湖の一つと言われているアルケバ湖です。

人工の貯水池ですが、ポルトガル人なら誰もが愛する湖。
形が変わった形をしていたので、人造湖だとは思いもしなかったのでビックリ!
それでもやはり美しいですね。



この村で生まれ、この村を離れずに亡くなった人の写真が貼ってあるところもありました。さすがに徒歩40分以内で周れる村に住み続けるのは難しい。とにかく美しい街ですが、これが自分の日常になると思うと、それは厳しいのかなぁと。
この美しいステージを日常生活に使うのはもったいない気がします。



とか言って自分もここに生まれていたら、ここに住んでいたのかもしれませんが・・・。笑
住めば都なのかな?



この村では、定番の可愛いお土産ショップ。
数件だけあり、この村や、近くの村で作られたお土産品などがちょこっと売っています。
記念に何か買っていくのに良いかもしれませんね!



昔ながらのお土産屋さんで、お土産品をゲットした後は、
ちょっと歩き疲れて可愛いカフェで一休み。
メインエントランスの近くにあるカフェの景色は最高です!美しい景色を見ながら一服・・・



この村も、ポルトガルのルールに反することなく、町の中心には教会があります。
Igreja Matriz Nossa Senhora da Lagoaです。
中には本当に祈っている人がいるので、写真撮影は禁じられていましたが、とても綺麗。教会の名前はラグーンの聖母です。このラグーンはアルケバ湖についてかな?

教会の前にはPelorinho de Monsaraz ...つまり晒し台が・・・
処刑された人の首を晒す台です。ゾゾゾ



こんなおとぎ話のような素敵な村ですが、裁判所があったり、晒し台があったり、色々な人々の手に渡っていたり・・・
スペインからの攻撃からポルトガルを守るための拠点だったり、色々な時代の背景を見てきたのだなぁと思うと、
その歴史に脱帽したくなりました。

こちらはアレンテージョに沈む夕日。

ポルトガルは素晴らしい村でいっぱいの本当に素敵な国です。
また、ポルトガルへ行かれる方は必ずモンサラーシュをリストに入れてくださいね!

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Profile
筆者:アヤナザ

10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。

最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。