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アヤナザのポルトガル通信

第69回:城壁内の酒場レストラン


2024.06.14

今回紹介するレストランはポルトガルの最西北端の町ブラガンサで入った城壁の中にあるレストラン。

ポルトガルにはあちらこちらに
「城壁に囲まれた町」なるものが存在します。

ブラガンサの町にも城壁に囲まれた旧市街があったため、
お散歩がてらディナーを食べに行ってきました。
城壁に囲まれたエリアはとても小さく、歩いてすぐにまわれます。



城壁はこんな感じ。

そんな場所で1番メインのお城の目の前のところにあるレストランに入ってみることにしました。
名前は、
Taverna do Javali 



すでにレストランの周りにはスペイン語だらけ。
さすが国境の町ですね。ここから20kmでスペインです。

ここではレストランの名前Taverna do Javali で大盛り上がり。
私はジャバリの意味が分からなかったのですが、
娘がママイ!
「ジャバリはライオンキングに出てくるブタみたいなヤツだよ!!」
と教えてくれました。

正解はイノシシ。

5歳の娘にポルトガル語が追い越されてきたのを感じ
とても嬉しい成長だなぁとジンワリ。

ということでお店の名前の直訳は「イノシシの居酒屋」です。



こちらは着席して早速撮った写真ですが、
後ろに写っている建物は12世紀に建てられた庁舎のDomus Municipalis
この町で最も有名な観光スポットでもあります。

唯一のポルトガルのロマネスク様式の建物であり、
ポルトガルで最も古い市庁舎 Domus Municipalis がサラッと存在するのが
本当にポルトガルらしい。

ちなみにここの地下は貯水池として使われていました。



すぐ横にはお城もあり、
このお城を眺めながら食べるのが人気だとお店の人は言っていました。

この町では、娘が色々なところでJAVALI(イノシシ)を見たらしく、
何でイノシシが色々なところに?という質問を受けたのでお店の人に聞いてみました。

すると、ここではPelourinho de Bragançaが有名。
Pelourinhoは私が毎度のこと怖がる例の「さらし台」なのですが、ブラガンサのさらし台は
イノシシの上に建てられているのが特徴なのです。
それでイノシシが至る所にあったのですね!

ポルトガルは大好きですが、やはり野蛮な文化があったことは否めない・・・

ケルトの起源がこのブラガンサの地域にあると言われていて
このさらし台の下にルシタニアのイノシシ像がいるのがその特徴になっているのだとか。
今まで見てきたイノシシにも納得です。

そんなお話をしながら、チーズプレートをオーダー。



ここはレストランというよりも食事が充実している「酒場」という感じなので、
いつものスターターは出てきません。

そのためチーズプレートをオーダーしたのですが、
ハムやパン、落花生などもついてきて、結局はこれがスターターのようになりました。
落花生は殻に入ったまま登場です。

お次はこのお店のシグニチャーメニュー
Javali burger



ちょっとオシャレな感じ。
バンズがないですが、それも他との違いを出そうとしている姿勢が感じられます。

サイズはそんなに大きくもなく肉肉しい一品でした。
横のチップスは手作りです。



こちらはポルトガルのB級グルメの
フランセジーニャ。
元々はポルトのソウルフードです。

中はこんな風にお肉がいっぱい!!!



味は見た通りの味ですが、
お肉が良質で美味しかったです。

たまに、フランセジーニャはB級グルメとあってお肉の質が悪いことがあるのです。
そういうのは臭みがあってちょいと苦手。
しかし、ここのフランセジーニャは美味でした!

そんなこんなで色々な話をして盛り上がっていると、
なんと、お店の人が少し恥ずかしそうに戻ってきて、

「えーっと英語で決めゼリフ何て言うんだっけ・・・
Its on the house!!!
(お店の奢りです!と言う意味)

と言って一品プレゼントしてくれました!



えーーーーえーーーー!!

娘が可愛すぎるのでオーナーからのプレゼント!
ということでした。
特別待遇すぎる!!!!

ポルトガルでは、アジア人の赤ちゃんや子供は本当に人気があります。
子供というだけで基本的には優しいですが、
アジア人の子供は珍しいので余計にいく先々で話しかけてもらえます。

ポルトガルのウェイターの感じの良さはアメリカのチップスマイルとは違い自然なスマイル。
チップ制度もありますが本当に小銭程度です。

しかしここでは、こんなによく接してもらったプラス、
フリーミールまでもらってしまったので、アメリカレベルのチップを渡してきました。
それくらいお店の人は全員感じが良かったです。

ちなみにポルトガル語、スペイン語、英語、全部ペラペラです。
人によってはフランス語も。



レストランの雰囲気は名前の通り「酒場」っぽいですが、
周りは家族連ればかりでとても素敵な風が流れています。
暖かい季節に夜風を感じながら外で食べられるのは本当に幸せですね。


帰りはこんなに暗くなっていて城壁の雰囲気も素敵に。



外国では夜はあまり出歩かない方が本当は良いのですが、
ここは危ない気配はしなくて夜風も気持ちよく、歩いてホテルまで帰るのがとても素敵な場所でした。
治安がいいところが本当にポルトガルの良さでもありますね。
(しかし、旅行中でも常に気をつけて!!!)

以上、城壁の中にある
ブラガンサのイノシシがトレードマークの酒場レストランでした。

ここはポルトガルらしいレストランからは程遠いですが、
ポルトガルはこんなバーのような場所でも美味しいお料理が食べられますので、
是非チャレンジしてみてくださいね!
 

今回紹介したレストラン、Taverna do Javali はこちら


  


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Profile
筆者:アヤナザ

ポルトガル食品輸入会社ポルトドポルトのバイヤー。10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。オーストラリアNSW州立ウェスタンシドニー大学を卒業後、ブラジルで就職。帰国後ドイツ系会社で社長秘書を勤めた後、夫と共にポルトガル食材輸入会社を起業。ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。
NHK総合の人気番組「世界は欲しいモノにあふれてる」に出演後、ラジオゲストや、NHK文化センター講師など、幅広く活躍中。