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アヤナザのポルトガル通信

第70回:エストレーラ山脈のチーズ専門店


2024.06.27

ポルトガルには色々な文化が濃いエリアや地域があります。
本日の記事は、そんなポルトガルの山脈エリア、セーラ・ダ・エストレーラについて。

ここのエリアはポルトガル本土では1番高い山だったり、
唯一のスキー場だったり、ウールやチーズなどが有名。

ということで、今回挑むのはセーラ・ダ・エストレーラのチーズ専門店です。

セーラのチーズはポルトガルでは、とても美味しいとされていて有名ですが、
フランスよりも美味しいか?と言われるとそこはまぁなんとも・・・

と言うのも、ポルトガルはそれなりにチーズは食べられるものの、
フランスなどに比べると、そこまで食べられてもいないのが現実だからです。
美味しそうなチーズが並ぶボードなどはポルトガル人にとってもファンシーな存在。



この日向かったのがマンテイガスの町中にあるチーズ専門店。
Queijaria Manteigas



マンテイガスの街中には人がほとんどいませんでした。
とても小さな村です。

早速入ってみると、店内も誰もいない・・・



店内の雰囲気はブラジルやポルトガルの一昔前の住宅展示場のような感じでした。
しかし大きな窓から見えるマンテイガスの景色が素晴らしい。



緑が生い茂っているあたりが少しだけ日本っぽいなぁなんて思ったりも。
気候のせいもあってポルトガルの山々はエリアによって森の顔が全く違います。
木がなく、岩っぽいところもとても多く、
南の方から北上してくると、木々が変わっていくことに気づかされます。

ここの辺りまで北上してくると、緑の顔が生き生きしているのが伝わってくる。
(と個人的には思います。)



所々に見える家々も可愛い。
去年の夏は残念ながら、セーラ・ダ・エストレーラでも山火事が相次いだので、
大きな部分が真っ黒になっていて、私たちがいる最中も、山から煙が上がっていたりしました。

山の中では消防車があちらこちらを巡回しているのですが、
それでも間に合わず、すぐに警報が町中に響き渡るなんて場面も・・・
今年の夏は何も起こらないことを願っています。

そんなこんなでマイテイガスの風景を大きな窓から楽しみつつ、
店内のチーズをチェックしに。



右半分にある布が付いているチーズがセーラ・ダ・エストレーラのチーズです。
ケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラの特徴としては
熟成中にチーズの周りに布で巻いて固定します。
(ケイジョとはポルトガル語でチーズの意味)

熟成中に生えたカビをタワシを使って塩水で洗い落した後に、
すぐに白い布を周りに巻きつけるので、白い布がついているのがここのチーズの特徴。
お店でDOPのチーズを見かける時は、必ずこの白いガーゼのような布も一緒についてきます。

出てきた水もセーラ・ダ・エストレーラのものでした。



ここは水も美味しいんですよね。ちなみにポルトガルは軟水文化です。
硬水もありますが、他のヨーロッパ諸国に比べると断然軟水派。
それも日本人に合うことの一つですね。

ここにはチーズを食べに来たのですが、
娘が食べられるものがあまりなかったため、パンもオーダー。
ついてきたチーズはケイジョフレスコ。



セーラ・ダ・エストレーラに来てからは
毎日朝からチーズばかり食べているので、
糖尿病を予防するために、サラダをオーダー。



レタスに、生ハム、トマト、いちじく、メロンが入った何ともフルーティーなサラダ。
お洒落なサラダだと全く糖尿病予防にはなりませんが、まぁ美味しいことは間違い無いです。
真ん中にはチーズがどっしり。
ここで、チーズといちじくのコンビネーションに惚れ込みました。

しばらくすると、出てきたものが自分が好きなのを選んで作ってくれたチーズの盛り合わせ。
真ん中のクリーミーなものがケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラです。



しかし、本当のケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラはこれではイメージが伝わらない!!
と思いこの日の朝、セーラ・ダ・エストレーラのポウザーダで食べた写真を載せさせてもらいます。

ケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラの本当の食べ方はこんな感じ。
こんな風に真ん中をすくって食べるのが定番です。
羊のミルクから作られるソフトなチーズ。



この写真は朝のポウザーダで食べたものです。
その時の記事はこちら

チーズ専門店では色々なチーズを少しずつ食べたかったので、
このようなプレートになりました。



セーラ・ダ・エストレーラではご飯がチーズ三昧!!!!
4種類とも全てセーラ・ダ・エストレーラで作られた羊のチーズです。
ナチュラルチーズなので、どれもこれもとっても味が深くて濃い〜

顔も体も完全なる日本人な私は、
少しだけお腹がグルグルしてしまいました。



最後はお決まりのエスプレッソで締めておしまい。
なかなか色濃いチーズトリップでした。

少ないメンバーで行くと、あのケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラの
くり抜いて食べるソフトチーズは食べられないと思うので、
ケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラは
丸々買って日本に帰ってきて少しずつ食べていくのがオススメかもしれません。

今回紹介したレストラン、Queijaria Manteigasはこちら


  


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Profile
筆者:アヤナザ

ポルトガル食品輸入会社ポルトドポルトのバイヤー。10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。オーストラリアNSW州立ウェスタンシドニー大学を卒業後、ブラジルで就職。帰国後ドイツ系会社で社長秘書を勤めた後、夫と共にポルトガル食材輸入会社を起業。ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。
NHK総合の人気番組「世界は欲しいモノにあふれてる」に出演後、ラジオゲストや、NHK文化センター講師など、幅広く活躍中。