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アヤナザのポルトガル通信

第75回:元ワインファームのオーナーの家にステイ


2024.09.20

本日はポルトガルが誇るワインの産地
ドウロ渓谷からのレポート!!
ドウロの発音は日本語の「道路」と全く同じです!!

ドウロといえばこの渓谷。



美しい!!!

渓谷一面にワイン畑が広がっています。(たまにオリーブ畑もセットでついてくる。)
この景色がとにかく神秘的で素敵!!!
夕暮れの時などは本当に何とも言えない色のコントラストの空と景色が広がります。
このドウロ川はずっと下って行くとポルトにたどり着く川です。

さて、何度か訪れているドウロ渓谷。
前回はモダンな素敵なホテルに泊まってドウロを満喫したので、
今回はもう少しチャレンジしてみようと思い、
ワインファームのオーナーの家を改装して造ったホテルというかゲストハウスを宿泊先に選びました。

マナーハウスとも書いてありましたが、日本人からすると、マナーハウスほどではないような・・・



やはり、ポルトガルはこうして古いものを潰さず、そのまま生かすのが上手。
みんなが古いものを好む傾向があるからですね。
今回はこんな大きなお家に宿泊者は私たちのみ!恐縮です。

建物入り口にはこんなウェルカムな看板が。



直訳はできないフレーズですが、
「あなたが私の友達なら、この家にお入りなさい。ハグして一緒に食卓を囲いましょう」
的な意味です。

これはポルトガルの歴史的な詩人、Eugénio de Castroの言葉です。

上にいるサントアントニオは、旅人の守護神として描かれています。
ポルトガルでは人気の聖人のため、色々な場所で見かけることが多いサントアントニオ。
他にもサントアントニオは、不妊の女性、貧しい人々、旅行者、レンガ職人、パン屋などの守護聖人として
祀られることが多くあります。

なんだか、詩的で嬉しい言葉と共に中に入ると
テラスからは、この景色が一面に見渡すことができました。



ここはドウロ渓谷の中でも、かなり住居エリアになっているところなので、
この景色にずっと教会の鐘と、神父さんの放送が流れていました。

ポルトガルは田舎に行けば行くほど、カトリック感が色濃くなるのですが、
ここではアレンテージョよりもカトリックの強さを強く感じたエリアでした。
やはり北部ですね。

何しろずっと地域の教会からミサの放送が「広報放送」のように村中に流れているのにはビックリ。
道の外には、教会に行く人たちの行列がゾロゾロ。
この光景には流石に私も驚きました。

旅行者としては興味深くその様子を拝見させてもらいましたが、
この御時世、ここに生まれた若者は大変だなぁ・・・と思ったり。

外から建物を見た感じは少しお城のようで、いかにも「地元の有力者の別荘です」という感じでしたが、
中は本当に可愛いお家という感じでした。



お部屋もこじんまりしていてシンプルですが、綺麗で清潔感はあります。



お手洗いもついているのですが、
本当に誰かのお家に泊まらせてもらっているような感じ。
それがコンセプトとして書かれていたので、想像通りでとても素敵でした。



しかーし!!!
夜には渓谷の反対側で派手な結婚式が一晩中行われており、渓谷なだけに、
ドスドスと爆音が響く響く!!!!

お手伝いさんのような管理人さんが1人常駐していたので、
これは何なんだ!と夜中止まらない音楽について聞きに行くと、
コロナで結婚式を挙げられなかった若い人たちが渓谷の反対側のレストランで派手に毎週結婚式してるよ〜!
とのことでした。

みんな、若者に優しい!!!!!
にしても、音響きすぎじゃない?と聞くと、
彼らも人生楽しむ権利があるから、しょうがないよね。と言った瞬間に、自分の小ささが恥ずかしくなりました。
でも、うるさいのはうるさかった・・・。
渓谷だとこんなに音が響くのかと学んだ夜。笑

次の日の朝は、私たちのためだけにお手伝いさんが用意してくれたブレクファースト



一般的なコンチネンタルブレクファーストでしたが、
オレンジジュースをその場で絞ってくれたりで、至れり尽くせりでした。

椅子が貴族???笑

貴族という言葉は日本ではイジリ言葉でしか使えませんが、ここはポルトガル。
お手伝いさんは、ここを必死にマナーハウスとして説明しようとしていましたが、
やはりそこは少し違うかな?

ワインオーナーの邸宅をリフォームして作ったゲストハウス。
というのが1番しっくりきます。

この机に少々、笑いながらも、すごい偉そうな椅子だよね!とコメントすると、
地下もこんな感じになってるよ!と地下に通してくれました。



やはり、友達の実家に泊まっているような感覚だ・・・。

写真右奥のコンクリート部分は何かお分かりですか?
そう、ここは、かつてワインを作っていた場所。



この中にブドウを入れて、裸足になってブドウを踏み潰す場所がここのお風呂のような場所なのです。
ドウロの「貴族の館」で1日をゆっくり過ごしつつ、
夕日を見て、1日が終了。



ここはドウロの中では住宅地のような村であり、
生活感が溢れるエリアだったため、感動するような場所ではありませんが、
なんともオーセンティックな「おばあちゃんの家」や「実家」に行ってきたという感覚の素敵な場所でした。

ドウロに住む人々のリアルな生活を垣間見ることができて、
貴重な体験となったことは間違いありません。

今回紹介したホテル、Casa Altamiraはこちら


  


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Profile
筆者:アヤナザ

ポルトガル食品輸入会社ポルトドポルトのバイヤー。10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。オーストラリアNSW州立ウェスタンシドニー大学を卒業後、ブラジルで就職。帰国後ドイツ系会社で社長秘書を勤めた後、夫と共にポルトガル食材輸入会社を起業。ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。
NHK総合の人気番組「世界は欲しいモノにあふれてる」に出演後、ラジオゲストや、NHK文化センター講師など、幅広く活躍中。