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アヤナザのポルトガル通信

第82回:アレンテージョのコルクのホテル 


2025.08.28

ポルトガルは世界のコルク生産の約50%以上を占めるトップ生産国です。
特にアレンテージョ地方は、広大なコルクの森が広がり、その風景はまるで絵画のよう。

コルクの木は樹齢25年以上のものから初めて採取され、約9年ごとに収穫されます。
木を伐採せずに皮を剥ぐだけで再生されるため、
環境にも優しい素材なんです。

さらに、コルクは断熱性、防音性、耐水性に優れ、靴、バッグ、インテリア雑貨など様々な商品に活用されています。
お土産品としてもらったことがある人もいるかも?
最近ではコルクを使ったサステイナブルな建築やホテルも増えており、今回はアレンテージョのコルクホテルに泊まってきました。



暑い暑いアレンテージョにはやっぱりプールが合う!

今回のホテルの名前は
Eco Villas Escudeira



なかなかシンプルな作りの宿泊施設ですが、それがアレンテージョを感じられて良かった。やっぱりアレンテージョにきたら自然に近い「土っぽさ」を感じられるところに身を置くのが1番。

ここは一軒ずつ個別に建っていてキャンプ場にいるような感じもするためアレンテージョを感じるには最適な場所でした。



中は全て新しく、なんだかコージーな感じ。
小さなキッチンもついているので、長期滞在者や子供と旅行をする人にも向いていると思います。



部屋もシンプルかつ綺麗で広いのでホテルよりも過ごしやすい。

ベットや他の家具はポルトガル製のものを使っている場所もたくさんあり、地産地消のこだわりを感じました。



この建物がコルクでできているの?と気になると思うので、外へ出てコルクの壁を確認してみるとこんな感じ。



弾力がある本当のコルクで感動します!コルクは防音や防水にも良いので、実は家を作る時に使う素材には適しているのかもしれません。コルクの木栽培が盛んなポルトガルの地では余計にピッタリですね。

コルクはコルクガシという木の樹皮なので再生を待ち、何度も収穫できるのがなんともエコ。再生には約9年ほどかかるらしいですが、そのおかげで木は200年以上生き続けられると教えてもらいました。ポルトガル中のコルクの幹には数字が書かれているので、それでいつ収穫したものかも分かるようになっています。



そして忘れてはいけないのがここはアレンテージョ。
部屋から外へ出ればこんな大きな大地が目の前に広がります。こういうとにかく開けた場所が本当に大好きで、心が一気に綺麗になった気分になれます。広い空に素敵な雲。



お散歩していると羊や馬、ニワトリやロバ・・・色々な動物たちに出会えます。こういうとこで育てばアレルギーやアトピーとも無縁なのかなぁなんて思ったりも。素敵なパッションフルーツの花も発見しました。いかにも南国っぽくて気分が上がる!



余談ですが、アレンテージョというと貧困であったり、識字率が低かったりすることが有名。しかし、これだけ手付かずな自然があり動物がいるのならば、それに日頃から触れ合っている子供達の腸の細菌の数や種類も増えて、頭もよくなるのでは?と思いました。

つまり、アレンテージョにカリキュラムがしっかりしている公立の学校をつくれば、とても賢い子供達が育ちまくるのかな?と子育て中の私は考えるのでした。まぁ、ただでさえ教員不足のポルトガルでそんな上手く行かないのが現実だけど。

とにかく、アレンテージョの自然はただ眺めるだけで、心に静かな力強さを届けてくれます。空と大地の境目が溶け合うような景色の中で、時間の流れまでゆったりと変わっていく。そんなダイナミックさこそ、この土地を訪れる人を魅了してやまない理由なんだろうなぁと思うのでした・・・。
 
今回紹介したホテル、Eco Villas Escudeira はこちら


  


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Profile
筆者:アヤナザ

ポルトガル食品輸入会社ポルトドポルトのバイヤー。10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。オーストラリアNSW州立ウェスタンシドニー大学を卒業後、ブラジルで就職。帰国後ドイツ系会社で社長秘書を勤めた後、夫と共にポルトガル食材輸入会社を起業。ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。
NHK総合の人気番組「世界は欲しいモノにあふれてる」に出演後、ラジオゲストや、NHK文化センター講師など、幅広く活躍中。