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アヤナザのポルトガル通信
第90回:ナザレで遭遇した聖母大祭
ナザレはビーチで有名な町でありながらも文化が色濃く、とってもカトリックな宗教的な町だと言うことも説明しました。
そんなナザレにいた時にとっても貴重なマリア像を動かす式に出くわしたので今日はそのことを。これはプロセッションと呼ばれるもので、列の先頭には旗を持った人と、よくダビンチコードなどで見る神父さんが。ヨーロッパで宗教的な催し物やミサがあるときはよく「観光客NG」的な雰囲気が流れるところがありますが、ここは一切そんな空気もなく、みんな結構写真などを撮っていてオープンな雰囲気。
先頭の人もサングラスかけているし、かなりカジュアルなプロセッションっぽい雰囲気でした。笑
さすがポルトガル。色々ゆるい・・・笑
カトリックの国に住んでいると結構よく出くわす風景で、教会から列になった人々が大切にマリア像やジーザスなどをみんなで運んでいく光景です。
それでも、みんな正装だしすごいなぁと思っていると意外とマントの下はジーンズだったり。

私が今まで色々な国で見てきた、マリア像を運ぶ列は、時間と日にちが決まっていて、町の教会から、他の町の教会へ運ぶ時の儀式の列だったり、教会から、街中のマリア像を飾る位置に持っていく列だったり、雨乞いの(秋分の日?)の儀式だったりしました。
しかし、それらは全て観光客用ではなく、カトリックの儀式だったので、もっと静かにアベマリアなどを唱えられて行われる厳かな式でしたが、ここはこんな感じ。

完全にお祭り〜〜〜!
コスプレな雰囲気雰囲気〜!笑
マリア像を大切に移動させながらも、みんな様々な格好をしていて、現代の人々とカトリックの昔ながらの風習とバランスが取れていてとても興味深い!
よくあるように、街中の礼拝堂まで持って行くのかなぁ?と思っていると、マリア像を崖まで持っていく・・・
え?と思っていると・・まさかの崖から投げた!!!!

カトリックの国に住み、カトリックではないけれど、ヨーロッパや南米の文化を深く理解するには、カトリックに対しての知識が必須だと思い、何にも知らないと困るということで、バイブルスタディーなどもしてきた私。
しかし、マリア像を海に投げるのを見るのは初!!!!
えぇぇえ???と思い、横の人に聞くと、海から守ってくださいということだよ!と横の人が教えてくれました。それに、これは以前の記事に書いた「ドン・ファスの奇跡」の日でした。
1182年9月8日に、霧の中で崖から落ちそうになった騎士をマリア様が救ったという「ナザレの始まりの奇跡」を祝う広大な宗教祭だったのです。
後から、ポルトガル人の友人家族に聞いて分かったのですが、海に花輪や花束を投げる儀式は、ポルトガルではよくある儀式であり、「ランサメント・デ・コロアス・デ・フローレス・アオ・マール(Lançamento de coroas de flores ao mar=海への花輪の投入)」などと呼ばれ、カトリック圏でよく行われる儀式だそう。
これはお祭りの華やかなパレードとは一転して、静寂と深い祈りに包まれる最も神聖な儀式でした。
マリア像を海に投げ入れているわけではなくて、花輪を海に投げ込む追悼の儀式だったのですね。
後から調べて見ると、航海の無事を祈ったりするために、マリア像を海に流すのは結構昔からやられている儀式みたいでした。しかし、崖から投げるとは斬新・・・・
宗教関係のことは色々な捉え方や諸説があるので、一纏めにしたり、断定するのは良くないと思いますが、ポルトガルのカトリックの人々はオープンな人が多いという印象をよく受けるのも事実です。
今回のプロセッションは、ナザレで垣間見たポルトガルの斬新なワンシーンでありました。
ナザレを訪れたら、ぜひ崖の上の「シティオ地区」にあるメモリア礼拝堂(Capela da Memória)に足を運んでみてください。こここそが、騎士ロウリーニョが奇跡の直後に建てた最初の礼拝堂の場所です。
絵タイルの美しい小さな礼拝堂ですが、なんとここには、「あの時、馬が崖っぷちで踏みとどまった際についた蹄の跡」とされる岩が今も残されているのだとか…!
信じるか信じないかはあなた次第ですが、そんなロマンに思いを馳せながら、崖の上から遮るもののない大西洋の絶景を眺めると、胸に迫るものがあります。
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