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アヤナザのポルトガル通信
第4回:ずっと行ってみたかった世界遺産!
星の形をした「グラサ要塞」
2020.06.04
ポルトガルと行ったら水道橋!!
というのは嘘ですが、水道橋は色々な町に残っているのがポルトガルです。
そんなアモレイラの水道橋でもイベリア半島最長である水道橋を通り、
スペインに限りなく近い町 ELVAS(エルヴァス)にあるグラサ要塞にやって来ました。
そう、この地へやって来たのは世界遺産を拝むため!!!
ポルトガル語では Forte da Graça です。
エルバスでずっと行って見たかった場所が今回の Forte da graça (グラサ要塞)。
なんと言っても上から見るとこんな形をしているのです!
(写真はMunicipal de Elvasより)
えーーーー!!!星型??
これ何?
前回アレンテージョを車で走っている時にサービスエリアで見つけてから、ずっと行きたいと思っていた場所。
とにかく、この写真を見た時からずっと行って見たくてたまらなかった場所だったのです!!!
こんな場所が未だにこの世にそのまま残されているなんて感激しませんか?
少なくとも私はしました。
そしてここは2012年に世界遺産に登録されました!
よし!!!はるばるスペインとの国境にある町エルバシュまで運転し、小高い丘の上まで運転してやっと到着〜!!!
と思いきや!!!あまり人がいない感じ・・・。んん?
そう、ここで私は、あることに気づいてしまったのです。
あの星型は・・・見られない・・。笑
うひょ!!!!!
下調べゼロでここまでやって来た自分が悪いのだが、まさかのあの星型はドローンで撮ったもの?
もしくはへリコプターで撮られたもので、あの星型を拝むことができなかったのです!
オーマイガッ
ちょっと小高い山?見たいのがあり、そこから上から見えるのかなぁ?なんて軽いことを考え適当にやって来た私たち。
って・・・想像できなさすぎる!!!
良く考えたら、ここ要塞だし、ここより高い場所が存在したら、そっちに造っているよね。要塞。
考えれば分かることなのに、なぜここまで気がつかなかった私よ・・・愚か。
イメージとしては、勝手にアレハンブラのようなものを想像していました。
ということでここからは想像力を120%働かせるしかない!!
そうか〜・・・ここが星のとんがってる部分か・・なるほど。と無理矢理元気を出して歩いて見た。笑
それにしても、なんだかとても乾いた感じの砂漠?アラブ?のような印象を与える場所だなぁ
なんて思ってパンフレットを読んでいると・・・
ここ、まさかの最近まで刑務所だったようです。
急にゾクゾク!!笑
いや、もうそんなこと言われたら・・・刑務所にしか見えない。
今まで16世紀にスペインから守るために造られた歴史的建造物の要塞と思って歴史に浸りながらワクワクしていましたが、
刑務所と知った瞬間急に刑務所感が出て来た。笑
人間の脳の中なんてそんなものですね。
現在は廃墟という辺りも怖さを増します。ひえ。
(もちろんちょっとしたミュージアムは付いていますよ。一応世界遺産なので)
ここの要塞はポルトガルをスペインから守るための重要なポジションとして16世紀に建てられたようですが、
本当に当時のポルトガルの技術って凄い。そしてスペインから守るための要塞や建築物がとても多いことを見ると、
ポルトガルが小さなポルトガルを守り抜くには本当に大変だったのだろうと毎回思います。
もしかしたら、今のカタルーニャのような存在になっていた可能性もあるわけだし。
スペイン国、ポルトガル地方。。みたいな。
あの星型こそ見れなかったものの、このような形の要塞そして、ここまで保存状態もよく、観光化もそこまで進んでない
オーセンティックな場所に、こんな風に来れるとは。
最初は星が見えないことに落胆していましたが、この手入れの行き届いていない感じが次第に凄さを増し、
帰る頃には、ポルトガルの16世紀の偉大さや、繁栄振りをヒシヒシと感じることとなりました。
それにしても、これだけ残っているのは凄い!!!!!
そして眺めがとても良い!!
さすが要塞だっただけあって、四方八方が良く見渡せます。
また、ここのオフィシャルな名前はConde de Lippe Fort と呼ばれ、歴史的にはLa Lippeとして知られていることを知り、名前が全然違うことにツッコミを入れながら丘を降る。(と言っても車で3分。)
この上の写真から見渡せる水道橋も実はユネスコ世界遺産に登録されているのです。
そして車で下り、町を囲むアモレイラス水道橋を見に行きました。
冒頭に書いたように、イベリア半島で1番長い水道橋。
これもまた凄い建築だ!!!!
1498年から1622年にかけて造られたものです。ポルトガル凄い歴史だよね本当。
14世紀って日本は何をしていたんだろう。
ポルトガルは水道橋が色々なところに残っているので私はいつも感動してしまいます。
水道橋って本当に美しいと思うし、これを14世紀に造っているってどういうこと?といつも思います。
このアモレイラス水道橋は有名な建築家フランシスコ・デ・アルダが建てたものとして有名で、
高さ31m、アーチの数は約800、7キロを越える水道橋です。
どこから見ても立派な造りの水道橋でした。
ポルトガルは本当にどこへ行っても魅了されるものばかり。
今回は星型を目指して来た場所ですが、結局は街全体に感動して帰ることとなりました。
世界遺産がこんなにたくさんある、小さな国って本当にないのではないかな・・・
あぁポルトガルは素晴らしい。
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今回紹介した世界遺産はこちら
Forte de Nossa Senhora da GraçaProfile
筆者:アヤナザ
10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。
最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。
10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。
最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。