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アヤナザのポルトガル通信

第14回:ポルトガルのおもてなしご飯


2020.08.28

おもてなしの仕方は人によって違うものですが、その国によってなんとなくスタイルがあると思います。これは本当に当てはまり、手料理を振る舞わないと悪いと思っているのかな?と感じるほど、ポルトガルでは手料理でもてなしてもらえる率がめちゃくちゃ高い!!!

ポルトガルでは女性が働いている率も高いので、バリバリのキャリアウーマン!と思っている人も料理が激ウマだったりするのを見ると、女性として本当に尊敬してしまいます。

日本人の私からすると、「そんな気を使わなくていいってば!!!」と何回も言いたくなるほど、滞在中には毎回、本気で手料理を出してくれる私の友人。本日は私のお誕生日にもてなしてくれた、タパスパーティーをご紹介しようと思います。



ここの家族は、私たちがポルトガルの家族と慕うほど仲良し家族。娘の名前も彼女によって提案されたもので、家族全員が英語が話せて外国に行っていたりするインターナショナルな家庭ではありますが、とても典型的なポルトガル人の家庭でもあります。

タパスはスペイン語でおつまみと言う意味で、ポルトガル語ではペティシュコシュと呼ばれています。4時ごろ集合で、ユルユルとワインを飲みながらペティシュコシュパーティーが始まりました。

上の写真を見ると、生ハムがてんこ盛り!!ポルトガルってこんな食生活をしてるんだ!と思うかもしれませんが、生ハムはもっぱらスペインのものです。生ハムなどの生産はポルトガルではスペインほど盛んではなく、それはポルトガル人も認めていて、チーズや生ハムなどのペティシュコシュ系のものはスペインがやっぱ上だよ!と口を揃えて言っていました。

上の写真に写っている豆のようなもの。あれは覚えていますか?前のブログにも出てきた、ポルトガルの定番おつまみ、Tremoços トレモーゾシュですよ!ポルトガル通の方は絶対に覚えておいてくださいね!



お皿の右上のお豆です。

日本でいう枝豆的なポジションだと私たちは思っていて、ポルトガルの代表的なおつまみです!!!以前におつまみ(ペティシュコシュ)の部類として、亀の手のペルセべシュやカタツムリ、カラコイシュを紹介しましたが、このおつまみのトレモーゾシュはもっと簡単に手に入る代表的なもの。

豆を塩漬けしてあるもので、ちょうどいい感じの味から結構しょっぱいものまで色々とあります。特徴としては、田舎に行けば行くほどしょっぱくなる気がします。

しかし、彼女が用意するトレモーゾシュはいつも最高!!!食にこだわりがある家族なので、準備してくれるものはいつも美味しいのですが、トレモーゾシュは特にちょうどいい塩加減で手が止まらなくなります。

そして特大のチーズの山!!!

横に置いてある瓶はチーズにかける用のイチジクソースで、これがまたたまらなく美味しい!!日本ではチーズが高いので、ウハウハして食べてしまいましたが、ポルトガル人にとっても、チーズをこれだけ用意するのはそんなに安いことではありません。本当に感謝です!!!

ワインをみんなで飲みながら、色々と食べていると、こんなにあってもすぐに無くなってしまいました。エビやサラミなどもあり、とっても豪華!!ポルトガルでこんなに豪華なペティシュコシュを食べられるとは思わなかったので、幸せな気分になってしまいました。

そして次はスイーツ部門へ。



ピーチにシナモンをかけてオーブンで焼いたもの。
これ、初めて食べたのですが、めちゃめちゃ美味しい!!!こんな料理どうやって思いつくのだろう?!と思うほど、シナモンとピーチの味がちょうど混ざり合って口の中でとろける。これなら日本でも作れるかな?と思うので、今度彼女のレシピを自分で作って見て美味しかったら、ポルトのレシピ集にアップしようと思います。

本当に、ポルトガル人の舌の感覚って言うのは日本人にピッタリ!彼女が特別料理上手なのもあるけれど、これが他の国の料理上手さん達だったらここまで感動しなかったと思うと毎回感じます。

そして誕生日ケーキ!



彼女は毎年、私に手作りで誕生日ケーキを作ってくれます。めっちゃおいしいケーキなのですが、すごいのが甘くない!!!ポルトガルは料理はとことん美味しいのですが、スイーツははっきり言ってそこまで美味しくない。もちろん美味しいものもたくさんあるのですが、どれを食べても美味しくて感動!!と言うことはありません。その中で彼女のケーキは日本のような味がする手作りケーキなのです。

ここまで見ただけでも、準備が大変だっただろうな・・・・と色々と考えてしまうほど嬉しいおもてなしでした。

行くたびに美味しいご飯でもてなしてくれるポルトガル人一家。今年はいつも彼女達のところでお世話になる時期に行けないけれど、また状況が良くなって美味しいお料理を食べに行くことができる日が来ることを楽しみに待つばかりです。

ポルトの空が恋しい。

彼女のご飯のことをこうやって書きながら少しずつ思い出すと、ポルトの結構うるさいカモメとか、夕暮れとか、乾いた香り、静かな公園など色々とリンクして頭に甦って来ます。

あんな普通にユーラシア大陸の最西端まで行ったり来たりしていた時の方が逆に普通ではなかったかもな。なんて気持ちにもなり、ノスタルジックな気分に。



このポルトガルの暖かい風を日本で感じられる機会をもっと積極的に入れてみんなに提供して行きたいと思いました。このじんわりとした幸せな気分をみんなにまたお届けするのがポルトの仕事だと思うので、うまく気持ちやあの空気感をカタチにできるように色々と試行錯誤して行きたいと思います。

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Profile
筆者:アヤナザ

10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。

最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。