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アヤナザのポルトガル通信

第20回:最もポルトガルらしい町「モンサント」へ


2020.10.09

さてさて、今週は新しいポルトガルのテラコッタも日本に入ってきて、月曜日にはポルトの蔵に到着予定。本当だったら、今頃アレンテージョの工房にいるハズだったのに、日本にいると思うと辛い気持ちにもなりますが、何より無事に日本についてくれたことに今は胸を撫で下しております。

さて、そんなこんなでテラコッタから始まりポルトガルの土に思いを馳せていたこの1週間。やっぱりあのポルトガルの田舎の乾いた香りや土の感じが恋しくなりますね。ということで今日の記事は、最もポルトガルらしい町に選べばれたモンサント。人口100人ほどの村で、よくテレビでも特集される変わった地形の町なので、絶対に行ってみたい!と思い、訪問しました。

日本のテレビでやっていたこともあったので、有名なのだろう!と思っていましたが、行くまでも数々のポルトガルらしい光景を通り過ぎ到着してみると、あまり人がいない。スペインとの国境に近いとても静かな町で、コロナが起きる前に訪問したのにも関わらず、観光客で賑わっていると言うこともなく、アジア人なのでジロジロ見られるという現象が未だに起こるという町でした。笑 ちょっとびっくり。

しかし・・・すごい!!!!

今ではグローバル化が進んでしまい、「今私って生まれた場所からとても遠くにいる!」というあの清々しい気持ちが、感じられなくなってしまった昨今。昔は外国ならばどこへ行っても感じられたような気持ちや感覚や感動が今では簡単に感じれなくなってしまったと思いますが、ここにはまだ、昔のあの気持ちを感じられる場所が残っていた!!!とこの景色を見ながらシットリ。(コロナになってしまった今、その様な感覚はまた戻ってきているかもしれませんが・・・)

 

しかしここの空気が美味しい!!!


小さな村を見下ろしながら、あそこに住んでいる人たちにはどんな生活があるのだろう・・・毎日どんなことをしているのだろう・・・と子供のように色々と想像。下に見える町からは、今私がいる現在地、モンサントこそ美しく不思議な町に見えるのですが、みんな自分のいる場所の美しさは気づきにくいものです。まさにジブリの世界があちらこちらに広がっているのですがポルトガルですね!

さて、ここの町なにがすごいかと言うと・・・大きな岩と共に人々が生活する村ができているのです。見てください。この何でもなく見える1枚。

普通に家に岩が突き刺さっていながら、涼しい顔をして建っているのです。アップするとこんな感じ。

ドドン

こんな建物がこの村には何個もある!どういうことなんだ?と思い色々と見ていると、どの家も、石を上手に使っているのが分かって来ました。こちらは岩をうまい具合に利用している門・・・小さなミュージアムが村にあるので見てみると、中世には要塞の村だったそう。なるほどね。スペインに近いですからね。

ポルトガルの田舎町で、なんでここに?と思うような町は大体「スペインから守るため」というのが理由で付いて周ります。本当に、あの大国スペインから自分たちをよく守ったなと思うポルトガル。あの国から守れるほどの力があったからここまで残ったのだろうと同時に思います。

日本人だったら、絶対に岩がある所、しかも山の上にわざわざ町を作ろうとは思わないと思うので、なぜここに町を作ろうと思ったのだろう・・・?と疑問には思いましたが、この町を歩いていると不思議な気分に包まれて、だんだんこの岩群が美しく見えて来ます。

歴史が長いので色々な話がこの村にはあるのですが、昔から巨石を聖なるものとして崇めていたともミュージアムに書いてありました。確かに聖なるものに見えてくる・・・。岩は信仰対象でもあり、共存していこうという考えから、このような不思議な村ができたともあり、なんとなく納得です。

納得だけれど、こういう時に、地震と共に生きてきた私たち日本人は常に災害特に地震のことを考えてしまうのではないでしょうか。高いところに泊まっている時には寝る前に「ここで地震きたらどうしよう」と思い、岩の下のホテルに泊まるとなると、「ここで地震きたらこの石に挟まれて終わるな」とすぐさま思ってしまう私。

国やその土地の背景、文化によって人間は全く違うものを作り出し、それを時に信仰して生きていくという姿を目の当たりにすると心がワクワクしてしまいます。人間って面白い生き物だとつくづく思いますね。

こちらも家や教会の間にドドンっと。



村の至る所に巨大な岩が存在します。

本当に不思議だ。でも、このおとぎの国感がじわじわとくる・・・岩の間にある扉が普通サイズなのに、ミニサイズに見えてしまうという、目の錯覚などもなんだかとっても面白い・・笑 ここに生まれたら一体どんな人生を送るのだろうと思います。子供を連れているとみんな話しかけてくれるので、町の人に聞いてみたら、やはり若者はほぼリスボンへ行ってしまうよう。「出稼ぎ」的な感覚で大きな町に出ていく人も多いようで、リスボンを大都会のように語っているおば様が印象的でした。

これなんて、昔遊んでいたムーミンの家みたい!こんな風に石でできた家が本当にあるんだ!とポルトガルに来た時に昔思ったのを思い出しました。苔がまたいい味を出している!!!素敵だな〜

到着するまでの道にも、道の真ん中にいきなり巨岩が出現する光景が広がっている所をいくつか通り過ぎて来たので、ポルトガルでは内部に行くと結構ある地形なのだなぁと判明。

しかし石造りの家って素敵・・・。石にオレンジの屋根ってこんなに合うのか。ポルトガルの田舎にある石の家はなかなか中も涼しそうで住みやすそうだな・・・なんて。

村はなかなかの急斜面に広がっているので、やっぱり地震が怖いですが、ここは内陸部なので大丈夫でしょう。

1938年には既に「最もポルトガルらしい町」として選ばれていたモンサント。現在は政府認定の「歴史的な村」にも選ばれているので、このままこの村が変わらず、ずーっとこの味を出して行ってくれるとを願っています。

ポルトガルは本当に時が止まったような場所がたくさん。グローバル化が激しく進む世の中では、こういう所は余計価値が上がって行くのではないでしょうか。1日の終わりにはすっかりこの村に恋をしてしまいました。ポルトガル、本当にすごい国だわ。

コロナが終わったら絶対にまた戻りたい町です。こんな自分の人生では滅多にないパンデミックなんていうシチュエーションが起きても、たくさんの歴史を見てきたあの巨岩にとってはきっとなんでもないことなのかな?とも。コロナが終わっても変わらない町であって欲しいものですね。

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Profile
筆者:アヤナザ

10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。

最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。