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アヤナザのポルトガル通信

第29回:ドウロで泊まったモダンなワインホテル


2021.03.06

先週から今週にかけて体調を崩していた私たち。久しぶりにここまでひどい症状に悩まされて、健康って本当に大切だなぁとつくづく感じました。「風邪」って聞いても大したことないと思いますが、今はコロナもあるため、病院でもいつもとは違う対応をされたり、色々な検査をしたりと、なんだか緊張してしまって今回は色々とドキドキすることが多い体調の崩れ方でした。

大切なモノはいつも失ってから気づく。分かっていても人間って本当にそうですよね。

さて、先日は義実家の食卓にドウロのワインが出ていたので、家族でドウロの話になりました。ということで本日ピックアップした記事はDouro!!!

ドウロ渓谷で泊まったとても素敵なホテルについて書こうと思います!!!

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前回は列車で行ったので、見えた眺めが全く違い、今回は車だったので、こんなにも違うものか!!!!と旅の最初から驚きっぱなしでした。(今更すみません・・・)

今回泊まったのはQuinta de Casaldronho

ぶどうの木に覆われた狭い石畳の道をガタゴトと走って行くと・・・

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出て来た〜!いい感じ〜。とても新しい様子のホテルの外観。こじんまりとしていますがとても素敵な感じです。

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そこまで「出来上がったばかり」という感じでもないので、手前に余っただろうガラスがずーっと立てかけてあるのが、ポルトガルらしいなぁ!なんて思ったり。笑 ポルトガルあるあるですが、友人の家もホテルもたまに素人感のある家の作り方が気になったりもします。そして、みんな誰かしら直せる人が周りにいたりするからスゴイ。

そんなに地震の数も多くないからできることではあると思いますが、ポルトガルだけでなく外国って「お父さんが家作ったよ」とか「私が家をデザインしたの」とか軽く言う人多いですよね。日本人じゃありえない。建築基準法大丈夫?とかいう話になりそうですし。昔はよく良いな〜!と友人の話を聞いていて思ったりもしましたが、最近ではそもそも家の概念が日本と違いすぎて、参考にならないな・・・と思うようになりました。笑

さて話は戻り、大体ドウロの宿は古いワイン畑小屋を改装して作ったようなポルトガルの田舎らしい民宿、または豪華なお城のようなものなのですが、ここは珍しいモダンスタイル。どうかな?と思ったのですが、

最高でした!!!

モダンだけれど奇抜にしすぎていなくて、自然の地形や、横にあった小さな小さな教会をそのまま残していたりしたのが印象的でした。

入ってみると大人なラウンジがお出迎え。

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あらら、素敵!!!!

部屋に通されると、目の前に広がっていた景色は、

ワイン畑〜〜!!!これぞドウロだー!と思いましたが、ポルトガル人の友人がすぐに「おい!川がないないぞ!川が!」と突っ込んできました。みなさん知っての通り、ドウロ川はスペインへ向かってずーっと真っ直ぐに流れている川。その川の両側が渓谷になっているのです。

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てなわけで、この風景を見たリスボンっ子は少々不満そうでした。

一方、自然が大好きな私たちはこのドウロの景色に感動してしまいました!主人は数年前に泊まったアレンテージョの方がもっと自然がすごかった!と言っていたのですが、私はこのドウロの不思議な地形に惚れ込み!!!!ウワァ〜っとずーっと部屋から黄昏ていたことを思い出します。

自然がとにかく大好きな私たちは日本でも自然に近いところに住んでいるのですが、やはりポルトガルの自然は非日常的な自然の規模で「大地」を感じられる。日本では見れない自然の顔を見せてくれるのが、ポルトガル大好きな所でもあります。

部屋も広め。手前にあるのが娘のベットなので少々狭目に見えるかもしれませんが、このベットがないともっと広いです!

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部屋のすぐ裏にはシンプルなテラスが。

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ここで毎晩フランス人家族がチーズを食べて、ワインを飲んでいました。ドウロの静かな夜と満天の星空は最高のペティシュコシュ(ポルトガル語でタパスという意味)でしょうね。

ドウロは第二のボルドーなんて呼ばれていますが、実際どうなのだろう。実は17/8歳の時に本当に少しだけボルドーに住んでいたことがあるのですが、まぁ雰囲気もワインの感じも、はたまた歴史も全然違いますよね。笑

ドウロはドウロとして良い場所なのに、ワインが有名なだけで「第二のボルドー」とかそういう安っぽいニックネームというかあだ名は付けて欲しくないなぁと個人的には思う次第でございます。

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お風呂にはタブがあるので娘の入浴も助かるし、シンクが2つあるので喧嘩にならずに済む!こんなところに住みたいな〜!!!

そして1番愛用したのが

屋上プール!!!

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しかも誰もいない!!!この景色を独り占め!

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日本にいると良くも悪くもとにかく人が多いので、人が少ないというのは本当に私たちにとってはプリビレッジです!

ポルトガルにいても慌ただしい日々。久しぶりにユック〜り自然の中で読書しました。あぁ、今ここはどんな感じになっているのだろう・・・と思うと胸が痛い。まだまだ新しいホテルだったから、これから色々と回収して行こうと計画していただろうに・・・と色々考えてしまうとそれもそれで胸が痛みます。

ポルトガルは、なんとか観光に力を任せて、少しずつなんとか這い上がってきていたという印象だったので、ここでコロナという思わぬ落とし穴があったことは本当に厳しいと思います。日本ももちろん厳しい状況にありますが、やはりポルトガルを見ていると日本とは比ではないくらい苦しんでいるので、やはりラテン諸国は「もしも」や「まさか」には弱いですね。。。

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そして、ここのホテルで嬉しかったのはこんな「いい感じ」の雰囲気なのに、子供がいること!しかも小さな宿なのに赤ちゃん連れが3組も!最高!ここではベルギー人の家族と仲良くなったのですが、夜にホテル内で会うと、二人でワインをラウンジで飲んでいるのです!

子供は?と聞くと、部屋に寝かせて来たよ!と。やっぱりヨーロッパの子育ては赤ちゃんの時から違いますね。私も放っておくのも良いと分かっていながら、ヒヤヒヤしてしまって優雅にディナーなど食べていられない・・・色々とヨーロッパ風(西洋)の生活に日本がなったとしても、子育てだけは日本風が良いなと思うことが多いですね。まぁ、自分が日本人であるからだと思いますが、しかし部屋に1人で置いてくるなんて怖すぎる。何かあったらどうするのだろう。

ここは小さな宿だったために、色々な宿泊客と接触できるのもこの宿の良いところかなと思いました。

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そしてもう一つ私がウヒャーとなってしまったのが、夜になると浮き出てくるように見える渓谷の反対側の山に見える本当に小さな町。反対側の山から教会の鐘がやまびこのように響いて聞こえてくるのです・・・

でた!ジブリ!!!

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一体、人口は何人ほどなんだろう?100人いるのだろうか?あの町に何本道があるのだろう?住んでいる人々はポルトガル人なのか?色々な思いを馳せながら遠くから聞く教会の鐘の音はただただ美しい。

少し、グーグルマップで調べたい気持ちに駆られましたが、いかん!!!そんなことをして現実を知ってしまったら、この今ある「夢物語」のような気持ちは消えてしまうし、デジタルに囲まれた生活をしているからこそ感じられない「美」を感じられるからアナログが良いんだ!!なんてことを思い、そっとGoogle マップを閉じました。

私が小さい頃から英語を学ぶキッカケになったのが知らない国の知らない土地を見て、あの人達がどういう生活をしてどういう世界に住んでいるか知りたい!と思ったのが始まりだったのですが、今回何十年かぶりにその気持ちに再会した気分になりました。

何しろ最近は3秒でケータイで調べられるので、「分からないこと」ってほぼないと思うんですよね。だからこそ、逃してしまっている「美しさ」もたくさんあるんだろうなって思います。

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素敵な夕焼け。
この大地の静けさ。
渓谷の反対側を走る古い車のエンジン音。
田舎の人々の雑なポルトガル語。

もう、そんなものに触れていたあの時がなんとも懐かしく遠い昔に感じてしまいますね。

さぁここで・・・ポルトさん、なかなか良いところ泊まっているわね!と思っているそこのアナタ!!!ここのホテル、1泊120ユーロくらいと大変お手頃なお値段で泊まれました。

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激安!!!という訳ではありませんが、120ユーロでこんな素敵な場所には日本では泊まれないでしょう。コロナ渦となった今では泊まれるのかな?コロナの前にしては、コスパ的にも体験的にもフィーリング的にも大変満足がいくホテルでした。何よりもドウロを感じられる素敵な場所。コロナで余計に、ここに泊まれた時は幸せだったなと思ったりも。

以前はこういう素敵な場所へ行っては「あぁここはまた来たいな!」と軽く思っていたのですが、今となっては本当にもう次にいつ帰れるか分からない・・・。今まで簡単に行けていた場所が遠く遠く感じて仕方がありません。なんだか、あんな軽い気持ちでルンルンポルトガルに行っていた自分も許せない気さえしてきてしまいます。

今日はこの記事を書きながら、少し辛くなってしまうほどポルトガルが恋しいし、普通に旅行していた時が懐かしく感じてたまらない日となってしまいました。みんなも私と同じように、こんな風に普通に旅していた時を思い出しては心の痛みを感じているのかな?

少しでも旅行気分を!と思い書き始めた今日のブログですが、なんだか少しモノ悲しい気持ちになって終わってしまった本日でした。早く「元に戻った」と感じる平穏な日々が戻ってきてくれると良いのに。本当に人間はいつも手に入らないものを追ってしまうな・・・と感じた土曜の昼下がりでした。

 


旅行ができない今、どんなことができるかな?と思いお家でできる串刺しレシピを考案しました!



ポルトガル調味料マッサをベースにして応用編として作った、「Tempero Doce」で作ったポルトガル料理のエスペターダは、なかなか自分では出せないポルトガルの味の調合を現地してしたモノを、日本に連れて帰ってきたヒトビンです。ポルトガルらしいハーブとパプリカの香りがお口の中に広がって、一気にポルトガルの気分に浸れます。

パプリカ&ハーブの調味料:700円(税抜)

簡単すぎて、レシピはいらないかもしれませんが一応こちらにリンクを貼っておきますね!!!
レシピはこちらから!!!

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Profile

筆者:アヤナザ

10代の頃からフランス、オーストラリア、ブラジルと様々な国々にて10年ほど海外生活を送った後、いわゆる西洋文化の中ではポルトガルが日本人に1番合うと確信。ポルトガル移民が多いブラジルはクリチバに在住中、ポルトガルと出逢い、2014年ポルトガル食品のインポーターに。
ポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を話す。1児の母。趣味は茶道とフルート。

最近は「ZEN」と「マインドフルネス」について調べるのが好き。